お葬式の事前相談でよくあるご質問の1つが、「互助会の積立金」についてです。互助会(ごじょかい)とは、簡単にご説明すると「積立金制度を採用している葬儀社さん」のことです。比較的大きな葬儀社さんが積立金制度を採用しています。
積立金制度は、お葬式費用として「毎月数千円ずつ」互助会に支払います。お葬式費用の「前払い金」です。一般的には、「毎月3,000円×80回=24万円」が多いようです。
この積立金について、よくあるご質問は
- 父が互助会の積立金に加入していたみたいで、24万円積立てているんですが、それで葬儀ができるんですか?
- 母が積立金48万円分を払い済みなのですが、解約しようか迷っています
- 積立金は使わないと損ですか?解約すると「手数料」が引かれますよね?
実際、年配の方が残されるご家族に葬儀費用で迷惑をかけないようにと積立金に加入されるケースが多いです。そして、残されたご家族は「積立金を利用すべきか?解約すべきか?」で迷われます。
おすすめの判断方法は、必ず事前に詳細な見積りを取り、金額と内容を確認しましょう。
最重要ポイントは葬儀費用の【総額】です。特にメリットがない場合は解約がおすすめです。実際、積立金以外に高額な追加費用を請求されるトラブルも増えています。
24万円で本当にお葬式ができる?
まず、当社の場合、総額24万円でお葬式は可能です。ただし、内容は「直葬(火葬のみ)」のようなシンプルお葬式になります。24万円にはお棺・位牌・骨壺・ドライアイス・寝台車・火葬料金などがすべて含まれます。
一般的なお葬式(花祭壇、お料理、お坊さんの読経など)は難しいです
直葬(火葬のみ)の様な「シンプルなお葬式」であれば24万円で可能ですが、一般的なお葬式の様な「葬儀式場で花祭壇を飾り、お通夜・告別式を行い、お坊さんに読経を頂き、参列者に返礼品を渡し、ご親族に料理を振る舞う」ことは24万円では難しいです。
通常、お坊さんへの御布施(お通夜・告別式の読経、戒名)だけでも平均20~25万円は必要です。
積立金の利用条件・追加費用も問題
ここまでのご説明で、きっと以下の様に思う方も多いと思います。
では、互助会への積立金24万円で、普通のお葬式は無理でも「直葬(火葬のみ)」なら依頼可能ですね。
ですが、実はそう簡単ではありません。
必ず積立金が利用できるとは限りません
積立金には利用条件が設定されている場合があります。例えば、ある互助会では「積立金の利用は、50万円プラン以上でなければ利用できません」などの条件があります。つまり、50万円-積立金24万円=【26万円】は追加で支払う必要があります。
結局、積立金と合計で最低50万円です。加えて、別途費用としてお料理・返礼品・会館使用料・御布施などが次々に追加されます。
積立金を使うために消費税?
また、積立金の利用には【別途に消費税を支払う】必要があります。積立金24万円の場合、追加で消費税10%:24,000円の支払いが必要です。貯めたお金の使用に追加で消費税が必要…何か腑に落ちない感じがすると思います。
積立金以内でお葬式費用が収まる… 残念ながら、そのような互助会は今のところ聞いたことがありません。反対に、高額な追加費用を請求された事例はお客様からお聞きします。
積立金=安心ではありません
ここまでご説明したように、「積立金に加入=お葬式は安心」ではありません。
故人様が残されるご家族様のためにと思って加入したのに、残されたご家族様が高額な追加費用を支払うことになる可能性もあります。
互助会では、会員から集めた積立金を会館建設・従業員の給与などに使用しているようです。本来、解約する人のために保有すべき現金が無い場合もあります。そのため、解約も簡単に応じません。
経営が厳しい互助会は、常に新規会員を獲得し、積立金以上に葬儀費用を請求しないと経営が成り立たなくなっています。そのため、勧誘時には「非常にお得です!」・「積立金でお葬式ができます」と嘘の説明や強引な勧誘をするケースがあります。
基本的にお葬式に積立金は必要ありません
もちろん良心的な互助会もあると思いますが、基本的に積立金は葬儀社側の「囲い込み」です。加えて、互助会の葬儀費用は非常に高額な場合が多いです。
お葬式費用のために積立金(互助会に加入する)は必要ありません。
公営斎場(葬儀式場+火葬場)は利便性が高くおすすめです
一般的に互助会(大手葬儀社)は豪華な会館を所有していますが、近年主流である家族葬や小規模のお葬式には豪華すぎると思う方も多いです。
最近では市町村が運営する「公営斎場(葬儀式場+火葬場)」の利用者が増えています。式場の広さも、家族葬や小規模のお葬式に最適な斎場が多いです。
堺市の場合は「堺市立斎場」、大阪市の場合は「瓜破斎場」・「北斎場」などです。インターネットなどで「◯◯市 斎場」で検索すると見つかります。ただし、「火葬場のみ(葬儀式場なし)」の市町村もあります。
公営斎場は火葬場が併設ですので、霊柩車・マイクロバスなどの費用が削減できます。式場使用料も低価格ですので、多くの方がご利用されています。
メリットがない場合は解約もおすすめ
特に互助会を利用するメリットを感じない方は、解約をおすすめします。もし、解約手数料(約20%)を引かれたとしても、他の葬儀社さんに依頼した方が希望通りの内容・規模に合ったお葬式が可能ですし、総額のお葬式費用もかなり安く抑えられると思います。
低価格で親切な葬儀社さんはたくさんあります
大手葬儀社さんが広告をたくさん出していますので、どうしても目に留まると思いますが、基本的に豪華な建物でのお葬式は費用も非常に高額です。
最近はコンパクトな葬儀式場で低価格なお葬式を提供してくれる葬儀社さんも多いです。家族葬や少人数でのお葬式には最適だと思います。
まとめ
互助会はあくまで葬儀社の1つです。互助会に関するトラブルも増加しています。ご説明したように、「積立金=安心・低価格」ではありません。結果的に高額になる可能性も十分あり得ます。基本的にお葬式に積立金は必要ありません。
最後に、積立金以外に高額な追加費用を避ける方法は、必ず事前に「総額見積り」を取ることです。もし、総額見積りを拒否する互助会は解約がおすすめです。
どの葬儀社さんに依頼する場合でも、納得の内容・金額でお葬式を行うには、事前相談を利用しましょう。
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