家族葬(かぞくそう)は、ご家族・親族・親しい友人などで行うお葬式の「総称」です。規模・参列者数にはっきりとした境界線はありません。ご家族が納得できるかたちで、大切な人との最期の時間をゆっくり過ごすお葬式が家族葬です。
また、家族葬を「家族だけのお葬式」と思われる方もいらっしゃいますが、友人・ご近所さん・会社関係の方なども参列される場合も多いです。
- ご家族・親族+友人
- ご家族・親族+友人+ご近所さん
- ご家族・親族+友人+お世話になった介護施設の職員さんなど
すべて家族葬になります。5人、30人、50人でも家族葬です。必ずしも小規模・少人数ではありません。
家族葬はお別れの時間を大切にしたい方に最適です。メリット・デメリットは別として、【故人を偲ぶ人だけで見送る】というのは、お葬式本来のかたちだと思います。
もし「家族だけで行う」のであれば、「直葬(火葬式)」や「1日葬」も家族葬として考えることもできます。家族葬のイメージはお客様によって様々です。
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家族葬家族葬はスタンダードなお葬式
家族葬でのお葬式を希望する方は、年々増えています。当社データ(2013~2023年)では、家族葬(1日葬を含む)が全体の約70%を占め、最もスタンダードなお葬式です。
家族葬の増加には、核家族化や会葬者の高齢化、地域との関係性が薄れ、故人様の交友関係をご家族が把握できていない理由もあります。
もう1つの大きな要因は【お葬式への考え方・価値観の変化】です。
- 「お世話になった方には、連絡をしないと失礼」
- 「まず、町会・ご近所に訃報のお知らせを」
などが、従来の常識でした。しかし、最近では
- 「家族と親しい友人だけで見送りたい」
- 「ゆっくりとしたお葬式がしたい」
とご希望される方が増えています。
実際に、訃報を受けた方の中には「一応、お焼香だけでも…」という方もいらっしゃいます。あまり面識のない参列者への応対は大変なものです。故人様の交友関係が広ければ、口伝えで200~300人になる場合もあります。
結果として、故人様とゆっくり過ごす時間が割かれますので、ご家族・近親者だけでゆっくりとお別れがしたいという気持ちもとても理解できます。
お葬式は、ご家族以外に故人の友人・知人ためのお別れの場でもあります。
故人様と親交が深かった方は、心からお別れをしたいと思います。葬儀に参加できなければ、お線香をあげに自宅へ伺ったり、何かお供え物を贈りたいという気持ちは、みなさんお持ちだと思います。
家族葬を選択される方の主な理由
- 家族・親族だけでお葬式がしたい
- 無駄な費用を抑えたい
- 参列者は仲の良い人たちだけが良い
お葬式はしたい(きちんとお別れの時間を取りたい)けれど、あまり大きな規模にしたくない方、ご家族・親族と仲の良かった人だけで見送りたいという方が家族葬を多く希望されます。一般的な規模としては15~30名様ほどが平均です。
家族葬の参考日程
斎場・火葬場の状況にもよりますが、お葬式終了まで平均3~4日です。
条件が整えば、最短でお亡くなりになった日にお通夜・翌日に告別式を行えます。ご家族様の都合に合わせて日程調整も可能です。
死亡届などの役所関係手続きはスタッフがすべて代行いたします。
お通夜を省略することも可能です。
収骨(お骨上げ)終了後、初七日法要を行う場合が多いですが、最近では告別式と一緒に済ませる場合もあります。
よりシンプルな「1日葬(告別式のみ)」
家族葬をよりシンプルにした1日葬(いちにちそう)のご依頼も増えています。「ワンデーセレモニー」・「1日葬儀」とも呼ばれます。
一般的な葬儀では「お通夜+告別式」と2日間行いますが、1日葬は【告別式だけ(1日で終了)】のお葬式です。1日だけでも、十分にお別れの時間は取れます。葬儀費用の削減などメリットもあり、小さなお葬式には最適です。
1日葬(告別式のみ)無宗教(僧侶なし)での家族葬も可能です
特定の寺院とお付き合いが無い(菩提寺が無い)方や宗教儀式を必要でない方は、「無宗教(僧侶なし)での家族葬」も可能です。
自由に最期のお別れをしていただき、火葬場へご出棺という流れになります。詳しくは、お気軽にご相談ください。
無宗教葬(自由葬)家族葬のメリット・デメリット
家族葬は、少人数で行う場合には最適ですし、費用も抑えられます。
また、無宗教葬や一日葬(告別式のみ)というお葬式、ご家族の都合に合わせた日程調整もし易く、自由度の高いお葬式ですが、メリット・デメリットも多少あります。
1.ゆっくりとしたお別れが可能
一般的なお葬式に比べ、参列者への応対や連絡などに時間を取られることなく、大切なお別れの時間を十分に確保できます。親しい方たちと故人様との思い出を語らいながら、ゆっくりとお葬式を執り行うことができます。
2.費用を抑えることが出来る
大規模な葬儀式場も必要ありませんし、人数が少ないほど「お料理代や参列者への返礼品(粗供養)の費用」が抑えられます。
※大阪の場合、お料理を振る舞う範囲は基本的にご親族のみです。
1.「どうして呼んでくれなかったの!?」
参列できなかった方々から「知らせて欲しかった」・「最期にお顔を見てお別れしたかった」・「とてもお世話になったので、お焼香だけでもしたかった」と言われる場合があります。また、最低限主な親族には「家族葬で行います」と連絡することをおすすめします。
2.葬儀後の弔問・御香典
葬儀後に訃報を知った方が、ご自宅へ弔問に来られたり、御香典や供物が後日届いたりします。その都度、弔問客への応対、香典返しが必要になります。
家族葬でお呼びする人の範囲は自由
家族葬では【どの範囲までお呼びするか?】は自由です。故人様との生前のお付き合い、ご家族様との今後の関係を考慮して決めましょう。
ただし、訃報にはマナーの側面もありますので、主なご親族には「家族葬で執り行います」と必ず連絡をしましょう。
実際、お亡くなりになった直後は非常に慌ただしく、意見がまとまらない場合もあります。事前にご家族で連絡範囲を考えておくことが理想です。
迷った場合は連絡がおすすめです
もし、お呼びするか迷われる方がいた場合は、お呼びすることをおすすめします。葬儀終了後に報告する方法もありますが、主な親族には「故人の遺志で家族葬で行います」と明確にお伝えすることがおすすめです。
会葬辞退の案内も必要
「連絡範囲の限定」・「案内状にご参列辞退を記載」することで、“ある程度” 参列者数をコントロールできます。義理の参列を減らすことは可能ですが、100%ではありません。
最近では「家族葬で行います」とお伝えすれば、ご理解いただける(参列を控える)場合も多くなりましたので、決して失礼にあたりません。
故人様と親しかった・お世話になった方が訃報を知れば、家族葬であったとしてもお葬式に来られます。本当にお顔を見てお別れをしたい故人の友人・知人への配慮も必要かもしれません。
斎場(葬儀式場)について
参列者数・規模に合った大きさ、使用料も重要ですが、ご自宅や駅からのアクセスも考慮しましょう。ご近所の方に知られたくない場合は、あえて離れた式場を選択する方法もあります。また、少人数の場合はご自宅でのお葬式も可能です。
まとめ
- 家族葬には規模・人数など決まった定義はありません。
- 葬儀にお呼びする範囲は、ご家族様の自由です。
- 主なご親族には必ず連絡をしましょう。
- よりシンプルな1日葬(告別式のみ)も可能です。
- 連絡範囲を限定することで、ある程度、参列者を制限できます。
- 参列者へのおもてなし費用を削減できます。
- 最期のお別れの時間を大切にしたい方におすすめです。
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家族葬についてよくあるご質問
- 家族葬は「家族だけ」のお葬式?
- いいえ、明確な定義はありません。ご友人・親しい方をお呼びする方も多いです。
- ご近所に知られずに家族葬は可能ですか?
- はい、基本的には可能です。その場合は、故人様のご安置は自宅ではなく「安置室」をご利用がおすすめです。
- 家族葬の場合、連絡する範囲は?
- 訃報連絡の範囲はご家族様の自由です。故人・ご家族様のご希望を踏まえてお考え下さい。
- 遠方の親族には連絡すべきですか?
- 遠方・高齢の方は、葬儀に参加することが難しい場合もあると思います。しかし、訃報連絡はマナーの側面もありますので、葬儀後のお付き合いに影響がないように、親族には「家族葬で執り行います」と必ず連絡することがおすすめです。
- 家族葬は平均何人くらいのお葬式ですか?
- ご家族・親族で10~30人規模が最も多いです。友人などを含めて50人を超える家族葬もあります。
- 自宅での家族葬は可能ですか?
- はい、可能です。一戸建て・マンションでも可能ですが、事前に確認が必要な項目もありますので、まずはご相談ください。
- 家族葬と密葬は違いますか?
- 本来、密葬(みっそう)は「本葬(ほんそう)」とセットで使う言葉です。まず、近親者のみで密葬を行い、後日に本葬(葬儀・社葬・お別れ会)を行います。政界・財界・芸能界などの著名人に多く見られるパターンです。
本葬ありが前提ですが、「密葬=家族だけのお葬式」というイメージが広まりました。厳密には家族葬と密葬は異なりますが、最近では「少人数でのお葬式=家族葬・密葬」と同じ意味として使われています。
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