お葬式相談窓口(事前相談)

葬送まで3日間【新聞】

「男のひといき」という朝日新聞の読者投稿コラムをご存じでしょうか?

先日、掲載されていた【葬送までの3日間】。きっと同じ様な経験をされた方もいらっしゃると思いますし、今まさに考える時期の方もいらっしゃると思います。

投稿者は東京都の74歳の男性。30年前にお母様が他界された時には、葬儀社の言いなりになり、あっという間に葬儀が終わってしまったそうです。

そして先日、独身の弟様が亡くなられました…

葬送まで3日間(H29.5.14)

過日、独身の実弟が亡くなった。

私としては、なるべく早く送ってやりたかったが、火葬場が混んでおり3日間の空きができた。遺体はドライアイスで保存した。

30年前、母が他界した時には、亡くなったその日が通夜で、次の日には告別式だった。今考えると、遺族が葬送のあり方を考えるいとまが全くなく、葬儀社の言うなりになってしまった。

今回は私と妻とで、葬儀社と十分に話し合いをし、遺族が納得のいく葬送になったと考える。祭壇、供花など豪華なものばかり勧められたが、徹底して相談した。華美に過ぎるものは避けた。

こうして迎えた葬儀。悲しみの中でも「いい葬送だった」と感想を述べてくれる会葬者も多かった。

良い葬送ができた。結果的には、葬儀社が多額の費用をかけようとしたことにも、歯止めがかかったようである。

私の体験から学ぶべき点があるとすれば、当日の葬送は準備の時間が限られてしまう。故人を1週間待たせるのは、忍びない。

永眠してから葬送まで、3日間という期間は、いい葬送をするために最適な日数のように思うのである。

H29.5.14 朝日新聞「男のひといき」より

掲載文だけでは「お亡くなりになった3日後に火葬」または「3日間空けた後にお葬式を行った(計4日以上)」、どちらか判断できませんが、最低でも3日間はゆっくりとご安置・お別れの時間があったように思います。

基本的な葬儀・火葬までの日程

当社の場合ですと、一般的な葬儀(お通夜・告別式)を行う場合、お亡くなりになられてからお葬式終了まで計3~4日間になります。

  • 1~2日目: ご逝去・ご安置・打合せ
  • 3日目: お通夜
  • 4日目: 告別式・火葬

もちろん、火葬場の予約状況やご家族様の都合、どんな葬儀を選択するかによって日程は異なります。最短では、亡くなられた翌日に火葬の場合もあります。

葬儀日程を組み立てる基準となる「火葬場予約」ですが、大阪府内では一般的に【お亡くなりになった日から2~3日後以内】で火葬場予約は可能です。

関東地方では「火葬場不足(※)」の問題もあり、長い場合で1週間~10日ほど待つという場合もあるようです。

(※)もともと不足しているのではなく、「高齢化社会の影響で死亡者数が増加しているために、現状の火葬炉数では対応が難しくなってきている状況」が正しい説明だと思います。

葬儀の希望は必ず葬儀社に伝える

最近では、「1日葬(告別式のみのお葬式)」・「直葬(火葬のみのお葬式)」も増えています。シンプルに見送りたい方、ゆっくりとお別れがしたい方、ご希望は様々です。

ご注意していただきたいのは、掲載文でもあるように【母の時は、葬儀社の言うなりになってしまった…】という点です。

残念なことに、葬儀社側の都合で葬儀・火葬日程を決められ、勝手に他市の火葬場を利用して市外料金を請求された方もいらっしゃいます。

葬儀内容・費用・日程の確認は大切ですが、ご希望をしっかり葬儀社に伝えましょう。

  • 華美なものは要らない
  • 葬儀日程をあと1日延ばして欲しい
  • 家族だけでゆっくりお葬式がしたい

など、ご希望がある場合は、どんどん葬儀社に言うべきです。

実際には、火葬場の予約状況はコントロールできないため、どの葬儀社に依頼をしても必ず希望通りの日程になるとは限りませんが、出来るかぎり日程調整してくれる、希望をしっかり聞いてくれる、そんな親切な葬儀社さんを事前に見つけておくことがおすすめです。

あえて葬儀日程を延ばすこともおすすめです

永眠してから葬送まで、3日間という期間は、いい葬送をするために最適な日数のように思うのである。

人それぞれ感じ方や故人様への想いは異なりますが、

お亡くなりになってから「3日間」故人様と一緒に過ごす。

少し気持ちが落ち着いた状態で最期のお別れをするためには、ちょうど良い日数かもしれませんね。

私たち新家葬祭では、仮に亡くなられたその日にお通夜が可能な場合であっても、ご遺族様には「あえて1日空ける」ことをおすすめする場合もあります。たった1日(場合によっては半日程)かもしれませんが、とても重要な時間だと考えています。

大切な方との最期のひととき… どんなお葬式のかたちを選ばれても、「いい葬送(お葬式)だった」と感じることができるように、お別れの時間は十分に確保してほしいと思います。