「斎場と火葬場の違いって何ですか?」と時々ご質問を受けることがあります。簡単に違いをご説明すると、
「葬儀式場・葬儀場・葬儀会場・葬祭場・セレモニーホール」と言われます。寺院やご自宅、自治会館、集会所でお葬式を行えば、その場所も斎場と言えます。
大阪府内の火葬場は、ほぼ100%市町村が運営する公営の火葬場です。基本的に各市町村ごとに火葬場があります。堺市の火葬場は、堺市立斎場(堺市堺区)です。
※なぜ、堺市立「火葬場」ではなく、堺市立「斎場」なのか?は後でご説明します。
この様に、【斎場】と【火葬場】は異なりますが、
- 斎場はお葬式をする場所でしょ?
- 斎場は火葬場のことでしょ?
という様に、世間一般的には【斎場=葬儀式場・火葬場】両方の意味で使われる(混同される?)場合もあります。
今回は、斎場と火葬場の違い、斎場と火葬場が一体になった公営斎場について簡単にご説明します。
実際には、ご存知なくても全く問題はありませんので、ご興味のある方は続きをご覧ください。
斎場(葬儀式場)には公営と民営があります
まず、斎場=葬儀を行う場所=葬儀式場には2種類あります。
市町村が運営する「公営斎場」と、民間企業(葬儀社・寺院など)が運営する「民営斎場」です。
公営斎場(市町村が運営)
公営斎場は、一般的に「◯◯市立斎場」・「◯◯市営斎場」などの名称です。
堺市の公営斎場は、堺市立斎場です。大阪市の公営斎場は、大阪市立瓜破斎場や大阪市立北斎場など、合計5つあります。
公営斎場は、近年主流である家族葬に最適な式場が多く、使用料も低価格であるため非常に人気です。市民の方が利用する場合、使用料も低価格です。
民営斎場(葬儀社・寺院が運営)
民営斎場は、民間企業(葬儀社・寺院など)が所有している建物です。
一般的には、「◯◯会館・◯◯メモリアルホール・◯◯家族葬ホール」という名称の建物です。豪華で設備が充実した建物も多いですが、使用料も高額です。
どちらにもメリット・デメリットがあります
公営斎場・民営斎場はどちらにもメリット・デメリットがあります。
公営斎場は使用料が安いですが、人気のため2~3日の待機日数が必要な場合があります。民営斎場は使用料が高額な場合がありますが、設備面で優れている場合も多いです。
お葬式をどこで行うか?最適な場所は?については、葬儀社さんと相談して決めることがおすすです。
火葬場は基本的に公営(市町村が運営)です
大阪府内の火葬場は、ほぼ100%公営です。各市町村が運営しています。一部、昔からある墓地内に火葬場が残っている地域もあります。
お葬式を行う際、火葬場は基本的に故人様の住所地の火葬場を利用します。その理由は、火葬料金が市民料金になるためです。
- 堺市の火葬料金:2万円(故人が堺市民)
- 大阪市の火葬料金:1万円(故人・喪主が大阪市・八尾市民)
- その他大阪府下の火葬料金:数千円~2万円
基本的な市民料金の適用条件は、「故人様がその市町村の住民」です。もし、他の市町村の火葬場を利用すると火葬料金が数倍になります。
町中の「墓地内にある小さな火葬場」について
お住いの地域で「墓地内に小さな火葬場がある」という方もいらっしゃると思います。その様な火葬場は、利用条件があり、どなたでも利用できる火葬場ではありません。基本的には「その墓地の利用者専用の火葬場」とお考えください。
- その墓地内にお墓を持っている
- 故人が墓地を管理している町内に住んでいる
また、葬儀社が指定されている場合が多いのでご注意ください。
現在、火葬場は市町村が運営する火葬場(公営の火葬場)を利用することが一般的です。墓地内の火葬場を利用しなくても、納骨は可能ですのでご安心ください。
火葬場併設の公営斎場(葬儀式場+火葬場)が増加
昔の火葬場は、単独の施設(火葬だけの役割)でした。そのため、斎場(葬儀式場)から火葬場へ霊柩車やマイクロバスでの移動が必要でした。
しかし、最近では火葬場と斎場(葬儀式場)が併設された公営斎場の新設(建て替え)が増えています。斎場と火葬場が同じ敷地内にあり、非常に利便性に優れています。
「◯◯斎場」は斎場(葬儀式場)だけでなく、火葬場も併設で完備が一般的になってきました。そのため、地域によっては「斎場=葬儀式場または火葬場」の両方を指す言葉として使う人が増えているのかもしれません。
- 堺市:堺市立斎場
- 大阪市:瓜破斎場・北斎場・小林斎場・鶴見斎場・佃斎場
- 河内長野市:河内長野市営斎場
- 高石市:高石斎場
などが、火葬場が併設された公営斎場(葬儀式場)です。利用者も非常に多いです。
「◯◯斎場」なのに、火葬場だけ(葬儀式場なし)?
最初にご説明したように、【斎場=お葬式を行う場所=葬儀式場】です。
堺市立斎場や大阪市立斎場は、「斎場(葬儀式場)であり、火葬場も完備」ですので、「◯◯斎場」で間違いありません。
しかし、「◯◯斎場」という名称でも「火葬場のみ(葬儀式場なし)」の施設もあります。火葬だけを行う施設のため、葬儀は行えません。この場合、正確には「◯◯火葬場」ですが、多くの火葬場が「◯◯斎場」という名称を使用しています。
- お葬式を行う場所(葬儀式場)⇒ 斎場
- 公営斎場 = 葬儀式場+火葬場 ⇒ 斎場
- 火葬場=「◯◯火葬場」ではなく「◯◯斎場」 ⇒ 斎場??
つまり、火葬だけの施設なのに『◯◯火葬場』ではなく、『◯◯斎場』という名称を使用していることが、「斎場?火葬場?どう違うの?」と困惑する1つの原因だと思います。
斎場の意味を調べると、どちらでもOK?
辞書などで「斎場」の意味を調べると、
斎場とは?
- 儀式が行われる場所。本来神道用語で、祭祀・儀式を行う場所を意味した。
- 現代の日本では転じて主に葬儀(葬式)を行える施設を示す。
「祭祀・儀式を行う場所」という点では、火葬場でも「短時間のお別れ・僧侶の読経(儀式と呼べる程のものではありませんが)」が可能ですので、火葬場も斎場と言えるかもしれません。
「公営斎場(斎場+火葬場)の増加」や「火葬場のみの施設なのに◯◯斎場が多い」などの理由により、最近では斎場と火葬場の線引きが曖昧です。
実際には「斎場=葬儀式場・火葬場」どちらの意味で使ったとしても、あまり問題ありません。ちょっとした豆知識として、頭の片隅に覚えておくのも良いのではないでしょうか。
お葬式は公営斎場(葬儀式場+火葬場)がおすすめです
お葬式の場所を選ぶ際には、まずは斎場(葬儀式場)と火葬場が併設された公営斎場が非常に便利でおすすめです。
地域住民のために市町村が建設した施設ですので、使用料金も低価格です。
「お住まいの地域+斎場」で検索してみましょう
各市町村の公式ホームページ、またはインターネットで「お住まいの地域 斎場」と検索すれば、【◯◯斎場】という施設が見つかると思います。ただし、火葬場だけの可能性もあるので、葬儀式場の有無をチェックしましょう。
公営斎場の利用に関する注意点
公営斎場は市町村が管理していますが、実際の予約申込みやお葬式は葬儀社が行います。
また、市町村は特定の葬儀社に公営斎場の管理運営を任せることはありません。「◯◯斎場お葬式相談窓口、◯◯斎場予約専用窓口」など、紛らわしいサイト(葬儀社や仲介業者のサイト)も増えていますのでご注意ください。
公営斎場はどの葬儀社に依頼をしても利用可能です。まずは地元の葬儀社さんに相談してみましょう。
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