遺骨ダイヤモンド(メモリアルダイヤモンド)は、お葬式や終活の関連情報としてメディアで紹介されることがあり、ご存知の方も多いかもしれません。
頻繁にご依頼があるものではありませんが、完成後のお客様の嬉しそうなお顔を見ると本当に価値があるものだと感じます。
まず、天然ダイヤモンドは「炭素」成分で構成されています。地球内部の高温高圧環境で炭素が結晶化し、火山活動などで地表に現れます。
同様に、遺骨ダイヤモンドの成分も炭素です。その炭素は故人のご遺骨から科学的に抽出し、人工的に高温高圧を加えることで完成します。人工ダイヤモンドですが、成分・原理は天然ダイヤモンドと同じです。
故人様の遺骨の供養方法(埋葬する場所)は、まだまだお墓や納骨堂が一般的ですが、より身近で供養する「手元供養(てもとくよう)」も増えています。遺骨ダイヤモンドもその1つです。
遺骨ダイヤモンドについて
- どうやって作るの?
- 費用は?
- 製作期間は?
などの疑問を持たれると思いますが、最も大切な点は「ご注文(相談)のタイミング」です。その理由は「一定量の遺骨」を確保する必要があるからです。そのため、お葬式が終了した後(収骨を済まされた後)ではご注文をお受けできない可能性もあります。
今回は遺骨ダイヤモンドのご注文ついてお話したいと思います。
ご注文(相談)のタイミングは、お葬式が始まる前(遅くとも火葬日の前日)が理想
まず最も大切なご注文のタイミングについて。
遺骨ダイヤモンドのご注文は、お葬式が始まる「前」が最も理想的です。その理由は、ダイヤモンド製作に必要な遺骨(最低400g以上)を確実に確保できるからです。
具体的には
- お葬式事前相談のご利用時
- お葬式ご依頼後の打ち合わせ時
であれば全く問題ありません。また、遅くとも「火葬日の前日」にご相談いただければ対応可能です。
ご注文と言っても確定ではなく、正式なご契約はお葬式終了後になります。もし決断を迷われている場合は、とりあえず必要な遺骨を確保しておくことがおすすめです。
ダイヤモンド用以外に、お墓などにも納骨したい場合
ダイヤモンド用以外にお墓や菩提寺などへも遺骨を納骨する場合は、用途別に骨壺を分けて収骨します。
- お寺への納骨用+お墓などへの納骨用+遺骨ダイヤモンド用
- お墓などへの納骨用+遺骨ダイヤモンド用
- 遺骨ダイヤモンド用のみ
上記の様に、お客様によっては「お骨壺を2つ以上」ご利用される場合も多々あります。実際、当社では「ダイヤモンド用+お墓用」のご依頼が多いです。
この様に、お葬式「前」にご相談いただければ、お骨壺の準備や書類手続き(分骨証明書の発行など)にも対応が可能です。しかし、収骨時に突然「遺骨ダイヤモンドを作りたい」とご希望された場合は対応できない可能性がありますので、事前にご相談ください。
迷われている場合は、とりあえず必要な遺骨を収骨して確保しておく
遺骨の供養方法として、遺骨ダイヤモンドが良いと考えているけど少し迷っている…
そんな方も多くいらっしゃると思います。
迷われている場合の対処法として「とりあえず遺骨ダイヤモンド製作用の遺骨を収骨して確保しておく」がおすすめです。
もし、遺骨ダイヤモンドを中止したとしても、お墓や納骨堂などへ埋葬可能ですし、他の供養方法(例えば海洋散骨)を選択することも可能です。
必要な遺骨を確保しておけば、いつでも製作可能ですし、中止もできます。お葬式が終わった後にゆっくりとご検討いただけます。
既にお葬式を済まされた(ご遺骨が手元にある)方の場合
時々ですが、他の葬儀社さんでお葬式を済まされた方からのご依頼もあります。もしかすると、このページをご覧の方の中にも
- 既にお葬式は済ませたけれど、遺骨の供養方法を迷っている
- お葬式を済ませた後で遺骨ダイヤモンドを知った
という方もいらっしゃると思います。
基本的には、ご遺骨が手元にあれば遺骨ダイヤモンドの製作は可能ですが、他の葬儀社さんでお葬式を済まされた場合に問題となる点が「ご遺骨の量」です。先ほどご説明したように、遺骨ダイヤモンドの製作には「一定量の遺骨(400g以上)」が必要です。
まず、ご自身で判断するポイントとして「お骨壺の大きさ」をチェックしてください。
関西でのお葬式の場合、標準的なお骨壺の大きさは「5寸(直径:約16センチ・高さ:約16センチの円柱形)」です。もし、5寸のお骨壺で十分に収骨をしていれば、遺骨ダイヤモンド製作に必要な分量は満たしていると思います。
もし、大きさが5寸未満の場合は必要な分量が不足している可能性もありますが、すぐに諦めなくても大丈夫です。まずはお電話ください。
【補足】:既にお墓に納骨済みの遺骨を取り出してダイヤモンドにする場合
既にお墓や納骨堂に埋葬済みの遺骨を取り出して、ダイヤモンドにすることも可能です。合わせて「墓じまい」をされる方もいます。まずは、事前にどの様に納骨されているのかを確認しましょう。
お墓の中(墓石の下)には納骨室があり、そこに遺骨を納めますが、お墓によって仕様(納骨方法)が異なります。
- お骨壺のまま納骨
- 納骨室の床が「土」で、土へ直接ご遺骨をまく(古いお墓に多い)
お骨壺の状態で納めていれば取出しに関して大きな問題ありませんが、古いお墓で土へ直接ご遺骨をまいた場合は取り出すことが少し難しいかもしれません。詳しいご遺骨の取出し方法や手続きについては、各霊園にお問い合わせください。
メモリアルダイヤモンドの参考価格
最後にサイズや価格について。
遺骨ダイヤモンドのサイズは0.20~1.00カラットまで10サイズをご用意しています。当社では0.2~0.4カラットのご注文が多いです。
- 0.20カラット:528,000円
- 0.25カラット:638,000円
- 0.30カラット:748,000円
- 0.40カラット:968,000円
税込/円:令和4年11月時点
指輪やネックレス等のジュエリー加工をご希望の場合は、別途費用(約10~15万円程度)が必要です。
ここで、実際にご注文を頂いたお客様の言葉をご紹介すると
遠くのお墓の中で、夫(の遺骨)を一人ぼっちで置いておくより、ダイヤモンドになって一緒に日常生活や旅行に行ける方が良い
すごく印象的で今でも心に残っています。見た目には天然ダイヤモンドと区別がつきませんので、指輪やネックレスへ加工をすれば「常に身に着けることが出来る」という点が、最大のメリットかも知れません。
また、対比するべきではないかも知れませんが、一般的なお墓に比べると低価格だと思います。もちろん、霊園によって価格は異なりますがお墓の平均価格は数十万円~100万円、もっと高額な場合もたくさんあります。
お墓がある人、無い人。将来の事。親戚との関係性など、色々な事情を含めてゆっくりとご検討されることをおすすめします。
まとめ
ご遺骨の供養方法はお墓と納骨堂がまだまだ多いですが、新しいタイプのお墓や納骨堂、供養の仕方も誕生しています。
例えば、お墓を守る承継者が居なくなった場合に霊園管理者が供養をしてくれる永代供養サービス、モダンでお洒落な樹木葬(墓)、都心の便利な場所にある納骨堂、低価格な合祀墓…お墓といっても内容は様々です。
そして、今回ご紹介した遺骨ダイヤモンド(メモリアル・ダイヤモンド)もあります。
ご希望や考え方にもよりますが、それぞれにメリット・デメリットはあります。
このページをご覧の方は、きっと遺骨ダイヤモンドにご興味がある・検討中の方が多いと思いますが、最後にお伝えしたいことは「決断は慎重に」ということです。
遺骨ダイヤモンドは、大切な故人様の遺骨を使って製作しますので、元に戻すことができません。ご自身(またはご家族・親族)が納得できるまで、ゆっくりと慎重にお考えください。
お問い合わせ
新家葬祭
〒599-8232 大阪府堺市中区新家町541-12
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