エンディングノートは現時点での「ご自身の情報・もしもの時の希望」などを書き記すノートです。情報を整理・集約する点で言えば、高齢者の終活だけでなく、若い世代の方にもおすすめです。
遺言書の様な法的効力はありませんが、その分気楽に始められますし、ご家族にも伝えていない大切な情報を残すことは、もしもの時や相続において非常に重要だと思います。
情報を整理することで、新たな気付きや解決しておくべき問題も出てくるかもしれません。その時は必要に応じて専門家(葬儀社・弁護士・司法書士など)への相談されてはいかがでしょうか。
- ご自身の情報の整理・集約に役立ちます
- 遺言書の様な法的効力はありません
- 書店やインターネットで購入可能です
終活に関連する言葉として「エンディングノート」をお聞きになった方、気になっている方もいらっしゃると思います。
エンディングノートは「ご自身の情報」と「もしもの時の希望」を書き残すことが目的です。書店で購入可能(1,000円~1,500円)ですし、お住いの市町村のホームページで無料ダウンロードが可能な場合もあります。
エンディングノートには何を書くのか?遺言書と何が違うのか?を簡単にご説明します。
エンディングノートには法的効力はありません
エンディングノートを簡単にご説明すれば【ご家族・親族への手紙(メッセージ)】です。あくまでメッセージですので、遺言書の様な法的効力はありません。
- 長男に〇〇を譲る
- 長女に△△万円を相続させる
などをエンディングノートに書き残しても法的効力(相続人を強制する効力)はありません。
残されたご家族に必要な情報とメッセージを残す
法的効力がないのであれば、何のために何を書くのか?それは「ご自身の情報」です。もしもの時にご家族が困らないために必要な情報です。
例えば
- ご自身が持つ金融資産関係の情報
- 契約しているサービス・ローン等の情報
- ご自身の介護や医療の希望
- ご自身のお葬式に必要な情報(菩提寺やお墓など)
- その他、ご家族が知らない可能性のある情報(PCやスマホのID・パスワードなど)
残されたご家族がスムーズにお葬式や相続手続きを完了させるために「必要な(役立つ)情報」を残すことがエンディングノートの主な目的の1つです。
そして、もう1つ大切な点が「ご家族へのメッセージ」です。
普段、直接言葉で言えなかったことも、文字であれば残しやすいと思います。ご自身の希望を書き残す場合でも、その理由が書かれていればご家族様もきっと納得してくれると思います。
恥ずかしくて言えなかったことを書き残す方も結構いらっしゃるようです。
年齢に関係なくおすすめです
「エンディングノートは終活で高齢者が利用するもの」とイメージされがちですが、実は30~50代など現役でお仕事をされている方にもおすすめです。現時点でのご自身の情報を整理・集約することは年齢に関係なく役に立ちます。
エンディングノートを書き進めていくと、日常生活では考えなかった事・気付けなかった事も出てくると思いますし、定期的に見直して情報を更新していく事は何かとご自身にとってプラスになる部分も多いと思います。
まずはお試しに1冊購入してスタートしましょう
エンディングノートは書店やインターネットで購入可能ですが、個人的なおすすめは書店で直接手に取り大きさ・内容を確認することです。
基本的には、どのエンディングノートも内容(記入項目)は同じです。ただし、イラストが豊富・文字の大きさや色見が好み・しっくりくる大きさなど様々です。
種類が多すぎて迷われると思いますが、まずは直感で「これ!」と思うモノを購入してスタートしてみましょう。基本的に失敗はありませんし、金額も1,000円~1,500円程です。悩む時間ももったいないと思いますので、まずはチャレンジしてみることがおすすめです。
また、年が経てばご自身の生活環境や気持ちも変化すると思います。1年に1回、エンディングノートを更新(購入)するのも良いかもしれません。
お住いの市町村のホームページで、エンディングノートが無料ダウンロード可能な場合もあります。印刷が必要になりますが、一度調べてみてはいかがでしょうか。
おすすめのエンディングノート(参考)
個人的に実際に手に取って良いと感じたエンディングノート3点です。本当にたくさん出版されていますので、あくまで参考としてご紹介します。
▼1.「もしもの時に役立つノート」:コクヨ
▼2.おひとりさまの親と私の「終活」完全ガイド:日経BOOKプラス
▼3.おひとりさまのはじめてのエンディングノート:主婦の友社
タイトルが「おひとりさま」の本もありますが、あまり気にされなくても大丈夫です。
「重要だと思う部分」だけ記入すれば大丈夫です
最後に、エンディングノートは中途半端になっても問題ありません。すべてを記入するのは大変ですし、その必要はありません。きっと多くの方が70~80%(もっと低いかも)で終えられていると思います。
エンディングノートは出版社が作成した形式・内容に従って記入しますが、人によっては不要な部分もありますので無理に全部埋めなくても問題ありません。ご自身がご家族に残したい重要な情報を記入することが重要です。
繰り返しになりますが、まずは1冊お試し感覚でスタートすることがおすすめです。きっと「書いて良かった」と感じる方も多いと思います。私は中途半端に放置していますが、重要部分はしっかり書きました。それだけでも、不思議な安心感・楽になった感覚があります。情報を整理することはきっと誰にとっても良い事だと思います。
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