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火葬場の予約が取れない「葬儀難民・火葬難民」

追記

2022年現在、「葬儀難民・火葬難民」に関する情報はほぼ見かけなくなりました。

もともと大阪府内では深刻なレベルではありませんでしたが、最近の実感として、火葬場の予約が以前より早く埋まるようになったと思います。近い将来、火葬炉の数を増やす、性能を上げる、火葬場を新設する等の対策が必要かもしれませんね。


最近(2017年)、「葬儀難民・火葬難民」と呼ばれる問題がメディアで取り上げられています。火葬場の予約が取れないために、葬儀・火葬ができないご遺族が増えているようです。

「火葬場予約」は葬儀日程の基準です。火葬日が決定しなければ、準備・手続きを進めることができません。葬儀を行わない直葬(火葬のみ)の場合であっても、何日間も故人様を安置状態にしておくことはご遺族様の負担も大きいはずです。

私がテレビや雑誌で見た情報では、【葬儀・火葬まで4日以上。混雑時には1週間以上】待つこともあるようです。ただし、これは全国共通の問題ではなく、現状では関東圏の都市部(主に東京?)の状況です。

現状、大阪府内では深刻ではありません。確かに火葬場が混雑する時期はありますが、ほとんどの場合1~2日以内に火葬場予約が可能ですのでご安心ください。

MEMO

法律により、火葬を行えるのは「死後24時間経過後」です。必ず1日はお待ちいただくことになります。

基本的に関東圏の都市部の問題

当社は大阪府の葬儀社ですので、関東の実状や火葬場規則を把握しているわけではありませんのでご了承ください。

「葬儀難民・火葬難民」について、NHK等のTV番組や・インターネット・雑誌でご覧になった方も多い思いますが、基本的に関東圏の都市部の情報です。人口の多さと高齢化の影響だと思います。

単純計算になりますが、

平成27年度の東京都全体の死亡者数は約11万人、1日平均300人。

  • 東京23区:東京都全体の約70%
  • 1日平均死亡者数:約210人

これに対して、東京都23区内の火葬場数は9か所(厚生労働省データ)。各火葬場で1日当たり23件の火葬件数になりますが。これは結構多いと思います。

火葬場の数だけではなく「火葬炉の数」と「性能」が関係します

「火葬場が9か所あれば対応可能では?」と思われるかもしれませんが、1日当たりの対応可能件数は「火葬炉の数」や「性能(火葬時間)」で異なります。

例えば、大阪府内の小さな火葬場(火葬炉数4)では、最大でも1日当たり「数件」しか対応できません。

また、東京都は民営火葬場が多く、公営火葬場は2か所のようです。基本的には公営火葬場の方が火葬料金が低価格のはずですので、公営火葬場への予約集中が待機日数を長くする要因なのかもしれません。

大阪府内の死亡者数と火葬場のバランス

大阪府内では基本的に各市町村に火葬場があり、すべて公営火葬場です。(※昔からある「地域の墓地内にある火葬場」は除く)

東京都と同様に単純計算すると、

平成25年度の大阪府内の死亡者数は約8万人、1日平均220人。

大阪府全体の人口は約880万人。「大阪市」と「堺市」の人口割合で考えると

  • 大阪市:約265万人
    • 大阪府全体の約33%
    • 1日平均死亡者数:72人
  • 堺市:約85万人
    • 大阪府全体の約10%
    • 1日平均死亡者数:約22人
MEMO

数年前から思っていますが、堺市にはもう1つ火葬場があっても良いと思います。大阪市には5つ火葬場があります。

大阪府内では現状問題ありませんが…

大阪市内には火葬場が5か所あります。当社では、主に火葬炉の数が多い、大阪市立北斎場(大阪市北区)・大阪市立瓜破斎場(大阪市平野区)の2つの火葬場の利用が多いですが、何日も火葬予約ができなかった事はありません。

堺市の火葬場(堺市立斎場)も混雑している場合もありますが、火葬炉の数も多く現状では1~2日以内で予約可能です。ただ、ここ数年間で予約が埋まるスピードが少し早くなった感じがします。

大阪府内の他の市町村も現状では「何日も予約ができない」ほど深刻な状況ではありませんが、特に人口の多い大阪市・堺市では将来的に新しい火葬場が必要かもしれません。

2040年まで死亡者数が増加

予測では、2040年で約160万人をピークとして死亡者数が年々増加するデータがあります。市町村も火葬場不足(または老朽化)に対策を行っていますが、建設場所・住民の反対など非常に困難なようです。

誰もが必ずお世話になる施設だけれど、「自宅付近に斎場は嫌だ」・「毎日、喪服や霊柩車は見たくない」…というのも理解できます。

新設の候補地選び・交渉・建設には長い年月が必要ですし、簡単に解決できる問題ではありませんが、ぜひ頑張って欲しいですね。

地域と共存した新しい斎場・火葬場

全国的には、斎場・火葬場の新設にあたって周辺環境の改善(道路整備や公園など)を条件に、地域との共存に成功している事例もあります。

最新の火葬場施設は煙やにおい、有害物質などの問題は解消されていますし、景観を損ねない配慮もされています。外観・内装も非常にモダンで、まるで美術館やホテルのようなデザインです。

どうしても、火葬場にはマイナスのイメージがありますが、デザイン・設計の力で解消できる部分もきっと多いと思います。

本題に戻りますが、葬儀・火葬までに長い日数を要することは、ご遺族にとっては心と体の負担が非常に大きいはずです。今は一部の地域の問題かもしれませんが、これ以上「葬儀難民・火葬難民」が増えないことを願います。

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